「日本の航空会社の航空券は高い」多くの人はそう思っていると思います。しかしそれは正解のようで不正解でもあります。
なぜなら、「日本の航空会社の航空券を日本で発券すると高い」、「ただ日本で発券するだけで高い」でもあるからです。
本当は「そもそも運賃が高い」+「日本発券なので高い」のダブルパンチで高くなっているのです。
目次
海外発券の本来の意味とは
そもそも海外発券の本来の意味は、
「ある航空会社の拠点の国」ではない国発で「ある航空会社の拠点の国」行きの航空券を発券(購入)することです。
例えば、JALのクアラルンプール発成田行きの航空券を発券したり、ブリティッシュエアウェイズの羽田発ヒースロー空港行きの航空券を発券したりすることです。
海外発券のほとんどは往復であることが多いです。この記事でも全て往復で議論しています。
なぜ海外発券すると安くなる場合があるのか
一番大きな理由は、旅行客は馴染みのある航空会社を使おうとする傾向があるからです。
自分の国の航空会社を利用すれば母国語も通じますし、食べ物も日本人の口に合うものが出るので安心感があります。
逆に海外の航空会社は安くないと誰も利用しません。
しかし海外の航空会社は海外発券(日本発券)した方が高い。どうやら日本人がカモにされているようです…
日本の航空会社だけ高いという考え
確かに日本の航空会社は高いというのは本当です。
国内での競争がないというのは嘘
ネット上には競争がないからと書いてあったりもしますがこれは完全に嘘です。
JALやANAは海外のフルサービスの航空会社と日本内外のLCCの両方と戦わなければいけません。熾烈な競争を勝ち抜いているのです。
日本の物価が高いからというのは理由にならない
1位 | 香港/香港 |
2位 | 東京/日本 |
3位 | チューリッヒ/スイス |
4位 | シンガポール/シンガポール |
5位 | ソウル/韓国 |
6位 | ルアンダ/アンゴラ |
7位 | 上海/中国 |
8位 | ンジャメナ/チャド |
9位 | 北京/中国 |
10位 | ベルン/スイス |
確かに日本の物価は高いです。
海外発券で日本発券より安くなったからといってもそもそも運賃が高かったら意味がありません。
例として日本航空(JAL)とキャセイパシフィック航空を取り上げます。
これをまとめたものが以下の表です。
東京発 | 香港発 | |
キャセイ | 42,140円 | 53,321円 |
JAL | 59,140円 | 60,715円 |
香港の方が物価が高いにもかかわらずキャセイパシフィック航空の方がかなり安くなっています。
ちなみにスカイトラックスの航空会社ランキング2019ではキャセイは4位、JALは11位なのでサービスでキャセイが劣っているから安いというわけではありません。
実は日本の空港使用料は安い!
確かに日本の空港は滑走路を使用するのに高額なお金がかかるというのは本当です。
しかし1人あたりの使用料で見てみると話は別です。成田だとシドニーやフランクフルトの半分程度です。Wikipediaにも以下のように書いてあります。
一方、海外の空港では旅客から徴収する料金(日本の空港の旅客施設使用料に相当)からもインフラストラクチャーのコストに充当する場合が多く、欧米空港ではそれらの料金を加えて旅客一人あたりに換算すると結局日本の空港のそれを上回ることが多い[5]。当然それらの料金は旅客が航空券を購入する際に上乗せされ、需要に影響を与えることとなる。
したがって、一概に着陸料のみを単純比較して空港競争力の優劣を判断することは適当ではない。
したがって空港使用料のせいで運賃が高くなっているわけではなさそうです。
着陸料は確かに高いけど…
確かに着陸料はダントツに高いです。しかし一人当たりに換算すると3,000円程度になるのでほとんど関係ありません。
様々な比較
東京-クアラルンプール(JAL)
東京発 | クアラルンプール発 | |
マレーシア航空 | 59,270円 | 46,577円 |
JAL | 77,090円 | 49,323円 |
上の画像から分かるように海外発券の方が28,000円くらい安くなっています。
(※最安日で検索しています。)
福岡-香港(キャセイドラゴン)
福岡発 | 香港発 | |
キャセイドラゴン航空 | 37,500円 | 51681円 |
JAL | 直航便なし | 直航便なし |
JALの直航便がないので厳密な比較はできませんが、この場合のみ海外の航空会社の海外発券が安いということが分かります。
東京-ロンドン(ブリティッシュエアウェイズ)
東京発 | ロンドン発 | |
ブリティッシュエアウェイズ | 117,570円 | 98,872円 |
JAL | 123,130円 | 108,862円 |
最も日本人がカモにされていることが分かる図。
ただ日本発券するだけで高くなっていることが一目でわかります。
もはや海外発券は安くなる裏技じゃない
これらを見ていくと分かるように、海外発券すると安くなる場合もあるし高くなる場合もあります。(路線による)
東南アジア系は確かに安いですけどね。
それに海外の航空会社で海外発券(日本発券)すると高くなる場合がほとんどです。
日本発だと運賃が不当に高い!
特に東京発ですが、今までも例を見ていくと理由もなく高いことがわかります。
なぜなら物価が高いのも理由にならないですし、空港使用料・着陸料も理由にならないからです。
なぜこんなことが起きるのでしょうか?色々調べてみましたが、これには政治的な意図もあるようです。
http://air-line.info/unchin.html
まとめ
積極的に海外の航空会社を利用しましょう!!
海外発券が安くなるかどうかは路線による!!
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