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日本のど真ん中に見えない壁がある?日本の空のタブー・横田空域についてまとめてみた!

最近羽田や成田の発着枠を増やすために新ルートであったり新しい誘導路や滑走路を作ろうという計画が何かと話題になっていますが、実はマスコミが絶対に触れないタブーがあるのをご存知ですか?

 

それが空の壁とも揶揄されている「横田空域」です。今回はそれについて詳しく説明していきます!!

 

 

目次

 

横田空域とは

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横田空域とは、米軍横田基地の管制官が管制を担当し、静岡県の伊豆半島から新潟県に至る1都8県に広がる空域のこと。最高高度約7千メートルのいびつな六角形で、南側の一部は日本政府の求めに応じて段階的に返還され、階段状に約3千メートルまで削減されている。民間機は事前に米側の許可を得るなどすれば飛行可能だが、実際はほとんどの民間機が迂回したり、飛び越えたりしている。

横田空域とは - コトバンク

 

 

歴史的観点

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http://www.1242.com/lf/articles/98619/?cat=politics_economy&pg=cozyより

そもそもなんで日本の空がこんなにもアメリカに支配されているのでしょうか?

 

それは第二次世界大戦後のGHQ(連合国軍総司令部)による支配があったからです。

もともと横田は日本陸軍、厚木は日本海軍の基地でしたが、戦後、GHQが接収して、日本の航空管制を掌握したのが始まりです。現在も日米地位協定に基づいて運用され続けているようです。

 

わかりやすく言えば、「離着陸する場所」「飛行禁止区域」「最低高度」「制限速度」「飛行計画の通報と承認」などに関して、日本側が一切口出しすることができないということです。

 

いわば日本の空はアメリカの戦利品と言ったところでしょうか。

 

最近では少しずつ(ほんの少しずつ)返還されてきてはいるのですが、それでもまだ日本の空が真っ二つに分断されていることに変わりはありません。

 

それでは同じ敗戦国であるドイツやイタリアはどうでしょうか?

 

ドイツやイタリアでは米軍に国内の航空法を適用するよう地位協定が結ばれています。

つまり航空法や騒音規制、環境規制など国内法をアメリカ軍に適用しているということです。何かあれば警察が基地内に入れるし、イタリアではイタリアの軍司令官がアメリカ軍基地の管理権を持っています。

 

日本とは大違いですね…

 

 

現状

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http://lingvistika.blog.jp/archives/1067435223.htmlより

 

横田空域があるということは、日本のど真ん中にヒマラヤ山脈があるようなものです。

 

このために羽田空港のD滑走路(RWY05)を離陸する飛行機は離陸後、急上昇急旋回を繰り返しながらこの空域を避けるように飛行しなければなりません。

 

逆に西日本から羽田に向かう場合は伊豆大島付近を飛んで、東京上空を避けるように千葉の房総半島を迂回して羽田に着陸します。

これによって余計な燃料を使うことになるのですが、すべて乗客の航空運賃に転嫁されています。

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上の画像を見るとわかるように、とくに空域の南側は羽田空港や成田空港に着陸する航空機が密集し、非常に危険な状態になっています。また緊急時、たとえば前方に落雷や雹の危険がある積乱雲があって、そこを避けて飛びたいときでも、管制官から、「横田空域には入らず、そのまま飛べ」と指示されてしまうそうです。

 

またヨーロッパ発でユーラシア大陸、ロシアの上を通過して日本海に出た飛行機は、真っすぐ成田へ向かえませんので、西か東へ迂回して、この空域を避けて成田にアプローチする必要があります。

 

つまり、羽田や成田を発着する飛行機は、ものすごく大回りをしないといけないということです。当然時間が余計にかかりますし環境にもお財布にも悪いです。(先ほども言ったように燃料代は航空券代に反映されるため)

 

 

羽田新ルート解禁で変わること

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https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/e41b25b32868d7520d1c1d6e0e2dc81eより

簡単に言えば、横田空域の端っこの方ががほんのちょっとだけ返還されます。それも夕方の3時間だけ。

これによってRWY16R,16Lアプローチ(陸側からの着陸)が夕方の3時間だけ可能になります。

 

テレビでは今までは騒音問題からRWY16R,16Lアプローチ運用をしていなかったようなニュアンスで報じられていましたが、「実は出来なかった」んです。

 

詳しくはこちらで解説しています↓↓↓

 

 

横田空域が無かったらどうなるのか

それでは、もし横田空域がなくなったらどうなるのでしょうか?

 

まずは信州まつもと空港の例を挙げます。

 

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http://www.matsumoto-film.jp/spot/matsumotokuukou/より

 

本当は需要が最も大きい羽田線を就航させたいのですが、横田空域の制限があるため迂回ルートとなり採算が望めないので就航されられなかったらしいです。

当時の県知事は、「羽田に直行で行けたら、飛行時間も30分程度で済むのではないか。県内でも最も便利な場所になる」と言っています。

 

またもし全域返還されれば、大阪国際空港(伊丹)までなら現状50分程度のところ、30分近くで着くようになると言われています。福岡や沖縄も、今より20分は短縮されるようです。

米軍管轄する「横田空域」 返還されれば羽田-伊丹が30分に|NEWSポストセブン

 

 

その他に全体的な変化を挙げるとすれば、

・数百億円単位でのコスト削減(20%返還で60億円のコストが削減された)

・飛行時間の短縮

・航空運賃が安くなる

・羽田成田の発着数が増える

 

など様々なメリットがあります。

 

 

まとめ

実は日本の空は見えないヒマラヤ山脈で真っ二つに分断されています!

 

 

 

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〜参考記事〜

https://www.news-postseven.com/archives/20141001_278896.html

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52721

https://toyokeizai.net/articles/-/273772?page=2

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190211/soc1902110001-n2.html

http://www.mutai-shunsuke.jp/print/policy66.html

http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/base_measures/tiji/ishihara_tiji/kuiki.htm

https://dot.asahi.com/wa/2018103100059.html?page=2